奄美大島のハゼ最新情報

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ハヤセボウズハゼ(奄美大島初?,北限?,生態写真初?) 12/1/2005


ハヤセボウズハゼ(雄)
Stiphodon imperiorientis

水深約0.4m
「ニュース」ページに川のハゼ初登場!今年から川にもちょくちょく入るようになったことだし,なにか見つけて「ニュース」にでも載せられたらなあ〜と虎視眈々と狙っていましたが,こんな大物をお招きできて涙(撮るのは一苦労でしたが→12月1日ログ参照。ちなみに最初に見つけたのは私でなく師匠のYさんです)。

ハヤセボウズハゼは,「日本の淡水魚」(3版2刷)及び「日本産魚類検索第2版」(初版1刷)によると,これまで沖縄本島と西表島で採取されたことがあるのみのようです。水中で見ることはかなり稀のようで,生態写真を集めた大著「日本のハゼ」(初版1刷)には掲載されていません。

ハヤセボウズハゼは,同属(ナンヨウボウズハゼ属)のナンヨウボウズハゼとは第一背鰭が伸びないことで1発でわかります。
ハヤセボウズハゼ
第一背鰭はほとんど伸びない
ナンヨウボウズハゼ
第一背鰭伸長
岩に着定しているときは一番上の画像のように背鰭を閉じていますが,飛翔中は上画像のようにたいてい背鰭を開くので,そのときが識別チャンス(ナンヨウボウズハゼも同く)。


ハヤセボウズハゼは,日本で見られる同属の中ではコンテリボウズハゼに比較的似ているようです。見分けるポイントの1つは胸鰭の小黒点。
ハヤセボウズハゼ
胸鰭に小黒点あり
コンテリボウズハゼ
胸鰭に小黒点なし
コンテリボウズハゼ(胸鰭に小黒点ほとんどなし)の画像も比較で載せたいところですが,残念ながらまだ出会ったことがないので画像なしです。(2006年9月コンテリボウズハゼの画像を追加しました)

この胸鰭の小黒点は雌にもあり,他のナンヨウボウズハゼ属の雌との識別点になっているようなので,胸鰭に小黒点のある雌を探しましたが見つかりませんでした。

同種の仲間はいなくても,周りのヨシノボリやエビ類とうまくやってそうなハヤセ君。奄美大島の冬は寒いけどがんばって越冬してほしいところです。

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