奄美大島のハゼ最新情報

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3タイプいるかも? マイ通称・ハクセンフタイロサンゴハゼ 4/23/2007

以前の「ニュース」で「まだまだ想像の域を出ないんですが,どうも2タイプ(2種類)ありそう」と書いたマイ通称・ハクセンフタイロサンゴハゼさらにもう1タイプ(計3種類)いるような気がしてきました。

もう1タイプとは下のような感じです。
タイプ3(フタイロサンゴハゼタイプ)
@白点は胸鰭付け根くらいからはじまる
A胸鰭より後ろに青い横線がある

ちなみにタイプ1,2は下のような感じ(以前のニュースより引用)
タイプ1(ゴビオドン・プロリサスタイプ)
@白点は胸鰭付け根くらいからはじまる
A胸鰭より後ろには青い横線なし
タイプ2(ゴビオドン・マルチリニアタスタイプ)
@白点は胸鰭よりかなり後ろからはじまる
A胸鰭より後ろには青い横線が多数ある

タイプ3は成長するとハクテンが消えてフタイロサンゴハゼになるのでは(?)と思ってます。
フタイロサンゴハゼ
「フォトリスト」より

タイプ3の成長した姿(かな?)

タイプ3がフタイロサンゴハゼになるのでは(?)と思う根拠は,4月23日ログに書いたように,
@同一サンゴにフタイロサンゴハゼ幼魚とタイプ3が同居していて,それらを見比べると同種っぽい
Aそのサンゴの成魚はフタイロサンゴハゼのみだった
という2点からです。


というわけでタイプ1,2,3はそれぞれ別種で,
タイプ1は「日本のハゼ」のコバンハゼ属の1種‐2(ゴビオドン・プロリサス)に成長し,
タイプ2は「日本のハゼ」のコバンハゼ属の1種‐8(ゴビオドン・マルチリニアタス似)成長し,
タイプ3はフタイロサンゴハゼに成長する,のでは(?)と想像してます。

3タイプの幼魚と成長過程をまとめると,
そのままほとんど姿を変えずに 少し大きくなると白点が一部ハクセンに 少し大きくなってもハクテンのまま
そして成魚になると青横線が尾柄部まで現われて そして成魚になるとハクテンが消える
まだまだ想像の域を出ないです。そのうちまた「やっぱり2タイプかも?いや4タイプいるかも?」とか言い出すかも(汗)。
今後もとにかくたくさん観察したいところです。

2007年6月1日追記:
上記タイプ1(ゴビオドン・プロリサスタイプ)にアワイロコバンハゼという標準和名が付いたそうです。

2007年7月10日追記:タイプ1(アワイロコバンハゼ)は,全長1cm未満のときハクセンもハクテンもないようです(2007年7月10日ログ

タイプ1ことアワイロコバンハゼの幼魚
全長5〜7mm程度

後記:アワイロコバンハゼは下画像のように
かなり小さい幼魚でも白点があるようです。

上画像のコは

ゴビオドン・マルチリニアタスの
白点がほとんないタイプの幼魚かもしれません


   

 アワイロコバンハゼ小さい幼魚2個体