倉崎ビーチの最近の甲殻類 7/25/2006

最近「ん!」と思った倉崎のエビカニ類をちょっとご紹介します。

オドリカクレエビ
オン ザ
ホタテウミヘビ

ホタテウミヘビに乗るオドリカクレエビは,以前に山本スペシャルというボートポイントの砂地でだいぶ長い間見られていたので,南の海の比較的潮通しの良い砂地では定番なのかもしれません。

その山本スペシャルのホタテウミヘビ+オドリカクレエビの近くではモヨウシノビハゼやトンガリハゼsp.が見られ,少し離れた根にはヨスジフエダイが群れている・・・そんな生物相の砂地は倉崎にもあるのでいつか見られるかも,と思ってました。

で,ホタテウミヘビが春ころ倉崎に現われ,「エビ付かんかな〜」とたまに見ていましたが,1ヶ月くらい前からオドリカクレエビが付きだしました♪

オドリカクレエビが複数匹付くことも多いです(下画像は3匹乗っている)。

上からも撮影♪

余談ですが,オドリカクレエビは倉崎でも(他の海域でもそうでしょうが)通常はいろいろな刺胞動物系の上で見られています。下に例を2つ。
左:ハンブサイソギンチャク上で,右:ウデナガウンバチ上で
撮るときは刺されないように気をつけましょう!汗

2種類めはヒメイソギンチャクエビ
ヒメイソギンチャクエビ
オン ザ
ナガレハナサンゴ
皆さんがよく潜る海ではヒメイソギンチャクエビは普通種なんでしょうか?私は実は,はじめて見ました。

ヒメイソギンチャクエビはナガレハナサンゴ上に見つけましたが,倉崎などよく潜るポイントのナガレハナサンゴ上ではニセアカホシカクレエビが多いです。ヒメイソギンチャクエビの宿主について甲殻類研究者の奥野淳兒先生に伺ったところ,以下のように詳しいコメントをいただきました
「本種の学名は Hamopontonia corallicola と言うように、ハナガササンゴ類を宿主にした個体に基づいて記載されました。本来のホストはポリプの大きなサンゴなのだと思います。」
ということはヒメイソギンチャクエビがナガレハナサンゴについても何の不思議でもないわけですね。今後も居ないか探してみよう!

さてもう1種,スジテコシオリエビなんですが,これが小さいカイメンに入っていました。
スジテコシオリエビ
イン ザ
カイメン
スジテコシオリエビ自体は倉崎で最もポピュラーな甲殻類の1つで,下画像のように刺胞動物類や死サンゴについているのをよく見ます。
カイメンの表面にもよく付いていますが,こんな小さなカイメンの胃腔内(幅5mm以下)にいるのははじめて見ました。

本当はコシオリエビらしくはさみ脚を広げたいのかもしれませんが,狭くて折りたたんでいるのかな?笑