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卵と産卵床を守るホソカワインドカエルウオ 10/6/2006


8月22日,ガイド中のピアテグリで,産卵&受精真っ最中のホソカワインドカエルウオのペアを目撃しました。

ガイド終了後の8月24日,早速カメラを持ってピアテグリへ。その時撮ったのが上及び下の画像。

卵のアップ
まだ目なし(産卵2日後)

ユビエダハマサンゴ
を(たぶん)食いつぶして作った産卵床にたっぷり生みつけられた黄色い卵。それにピッタリ寄り添い保護する雄のホソカワインドカエルウオ

その4日後,産卵から6日後の8月28日,ほぼ全部の卵が発眼していました。

卵のアップ
ほとんどの卵に目あり(産卵6日後)

この卵の状態から「今日ハッチアウトかな?」と思い,日没後までしばらく観察していました。

暗くなるにつれ,ホソカワインドカエルウオの頭部が一部白っぽく変化(下画像)。夜間色が出始めました。
(このように右を向くこともあります。
ちなみにたまに少しだけ産卵床を離れることもあります)

そして日没後30分くらい経ち真っ暗になるとホソカワインドカエルウオは全身夜間色に。

日没後1時間くらいまで見ていたところ,ハッチアウト前にクマノミで見られるようなファンニングのような仕草もなく,今日はハッチアウトなしだろう,と思いここで退散しました。

ところが翌日行ってみると,卵は全てなし(ガーン)。前夜の日没後1時間以降から今日の朝までにハッチアウトしたようです。

ハッチアウトシーンは見れなかったものの,気を取り直して次回の産卵受精を見ようと足繁くピアテグリにしばらく通うことになりました。

8月31日,ハッチアウトから3日後,そろそろ次の産卵かも(ちょっと早いかな?)と見に行くと,お!雄が空の産卵床(下画像)を守っている。
守っているということは,まだ使うということだろうから,よし通えばまた産卵見れるぞ!とモチベーションも上がります!しかも近くには抱卵雌もいる!!(下画像)
抱卵雌らしき個体

ところが,何日経っても産卵せず(涙)。9月2日まではいつも雄の
ホソカワインドカエルウオが産卵床を守っていたんですが,9月4日以降は守りもせず。空き家になった産卵床でハシナガウバウオが休憩しているところを目撃したこともありました。
空き家になった産卵床で休憩するハシナガウバウオ
産卵床にはコケも生えてきている
9月11日撮影

結局ホソカワインドカエルウオの産卵,ハッチアウトとともに撮れずで,「卵と産卵床を守るホソカワインドカエルウオ」という中途半端なタイトルを付けざるを得ませんでした(残念)。

しかし,このホソカワインドカエルウオ産卵床
に通ったお陰で,その1mほど隣にある
イロワケガラスハゼの産卵床を見つけました。で,フォトデータに載せたイロワケガラスハゼの産卵シーンを撮影!♪なんてタナボタがあったのは救いでした。


10月23日追記:
当初アップしたときは
ホソカワインドカエルウオではなくインドカエルウオとしていましたが,ホソカワインドカエルウオの記載者である研究者TSさんからホソカワインドカエルウオとご指摘していただいたので,訂正しました。
ホソカワインドカエルウオインドカエルウオの違いなどについては後日アップします。

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